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2007/10/04(Thu) 09:53:02
「しかし、彼女もやるな」 直樹は帝の机に寄ると、メモ用紙を一枚取り上げる。 「これ全部書くのに、どれだけかかったんだろう」 「生徒会専用投書箱、いっぱいでしたもんね」 英司も、ためいき交じりに言った。 「これは行かないと、本当に呪われるぞ、帝」 黒眼鏡が、きらりと光る。 「女と食い物の恨みは恐ろしいからな。その辺の攻撃魔法より手ごわいだろう」 「そうなんですか?」 「英司君、そこで素朴につっこまないように」 雅人は英司に、にっこり笑った。 「どうする、帝。付き添いに英司君をつけようか」 「いらん! 俺を誰だと思ってる」 「そう、残念だったね、英司君。君、振られちゃったよ」 「いや、その方が嬉しいっす」 「どうしてだい。ちゃんとついていかないと、きびだんご、もらえないぞ」 「いりませんっ! てかなんですか、そのきびだんごって」 「あれ、知らないの? 英司君。この国の由緒正しき伝承で――可愛い犬君が、いたいけな少年をナンパするんだ。甘えた声で、つきあってあげるからきびだんごを頂戴ねって」 「そんな話は知りません! 大体俺が犬なら、先輩はなんです、雉ですか?」 「お、いいねえ」 「俺はさしずめ猿ってとこか」 重々しく話をあわせる直樹に、英司は叫ぶ。 「猿でいいんですか! 直樹先輩。猿ですよ!」 「猿は動物の中でも、人間に近く、かなりの知能がある。犬や雉よりは人間扱いされるだろう。文句なくO・Kだ」 (もう嫌だ、こんな人たち) 絶句する英司に、先輩たちは、にっと大人の笑みを漏らした。
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