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2008/06/27(Fri) 15:00:47
「英司をはずして、俺に何を言いたいんだ?」 PCを打つ手を止めて、直樹は雅人扮する茉理をじろっと見た。 「ふふっ、よくわかってるねえ、直樹君」 ふわっと笑むと、パチンと茉理は指を鳴らす。 「後野家は、なかなか面白いとこだったよ」 元の金色派手な髪をさらりとかきあげ、雅人は優雅に微笑んだ。 「その姿の方が、話しやすいな。で、どうだった?」 「ご両親は、父親に少し魔力のかけらを感じたけど――ま、本人に自覚がないから、普通の人間だね。母親、及び祖母の方には、まったく魔力は感じなかった」 「そうか、やはりな」 直樹は、メガネをきらりとさせる。 「父親は平凡なサラリーマン、母親はパートで近所のスーパー勤め。家には少しぼけの入ったおばあちゃんが、いつも留守番をしている。おばあちゃんは、以前は徘徊し、いなくなることいなくなることもあったけど、たいてい数日後には自力で戻ってくるし、あぶないことはしないみたいだから、監視をつける必要なし、とみなされている。確かに一応、つじつまの合わないことを言うし、ぼけているようにみえる」 「みえる?」 「――そういことだね。どうしてぼけ老人指定されてるのか、実は僕にはわからなかった。あんなにマトモに話すのに」 「……」 「家族が気がつかないなんて、よっぽどお互いのことに干渉しない家庭なんだろうか。あれはもう筋金入りのお芝居だよ。それもかなり年季が入った」
第一巻<33> / TB(-) / CM(-) / ↑
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