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2008/07/02(Wed) 11:40:40
「帝様っ、お会いしたかったです」 「……」 「帝様、お願いです。わたしの話を聞いてください」 響子はそう叫ぶと、帝の胸にすがって、わあっと泣き出した。 「わたし、わたし――もう帝様以外に、おすがりできる方はいません。どうかお願いです。お兄様を、早川 明人を救ってください!」 涙をぬぐいながら、彼女は悲しそうな表情で帝にせまる。 それはまさに兄を失って悲嘆にくれる、純情な少女そのものだ。 普通の男子だったら、たちまち心動かされるだろう。 それほど愛らしい動作で、彼女は校庭の砂の上に崩れるように座り込む。 「昨日、お兄様とXXランドに行きましたの。久しぶりに兄妹で楽しく過ごしていましたら、突然斎様とお会いして」 「……それで」 「わたしは、自宅に持ち帰るハーブティーを買いにいって、事情はよく知らないのです。でも何かがあって、お兄様は斎様のご機嫌を損ねてしまったみたいです。斎様は、わたしの目の前で、お兄様の精神を奪い、ご自身の中に封印してお終いになりました」 帝の目は、どんどん険しくなる。 「そのまま斎様は去っていかれ、お兄様は行方不明のままです。どうぞ帝様、斎様からお兄様の意識を取り戻してくださいませ」
第一巻<33> / TB(-) / CM(-) / ↑
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